月と木星のガリレオ衛星を撮る







月齢17.1の月


満月を過ぎたばかりの月。
夜になると雲が広がる毎日だが、この夜は雲が多いながらも2時間ぐらい晴れた。
意外と涼しくて、湿度も比較的低かった。
これも尋常でないコースをたどる台風8号の影響だろうか。


α7RM2 + E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS
2021年07月27日 0:37撮影
















木星とガリレオ衛星

1 イオ、  2 エウロパ、  3 ガニメデ、  4 カリスト



ガリレオが1610年に発見した木星の4つの衛星。
木星の衛星は50個以上発見されているが、その中でもこれら4衛星は特に大きい。
最も木星に近いイオの公転周期は1.76日、エウロパが3.55日、ガニメデが7.16日、最も木星から離れているカリストの公転周期が16.7日。
「イオの公転周期」「エウロパの公転周期」「ガニメデの公転周期」の比はおおよそ 1 : 2 : 4 となっている。

カリストが地殻活動が全くないクレーターだらけの表面をしているのに対して、イオでは活火山がいくつも発見されている、生きている天体である。
他の天体を観察していて、数時間後にガリレオ衛星の観察に戻ると明らかに移動していることがわかる。その公転の様子はまさに小さな太陽系。

木星の衝は2021年8月20日。それに先立ち土星の衝は8月2日。夏休みの期間中に木星も土星も観察の好機を迎える。
木星のガリレオ衛星は小さな双眼鏡でも十分眼視観察できるので、小学生の夏休みの観察にぜひ取り組んで欲しい、と言っても誰もこのペーシを見ないか・・・
私の中学生の頃、理科の先生からケプラーの3つの法則、とりわけ第二法則「面積速度一定の法則」を教えてもらい衝撃を受けたことを忘れない。ガリレオ衛星にもケプラーの法則は成り立っている。
中学生はガリレオ衛星の観察からケプラーの法則を勉強してみるのもいいだろう。

ちなみに江戸時代の天文学者麻田剛立は、ケプラーの第三法則「惑星の公転周期の二乗は、太陽からの平均距離の三乗に比例する」を独自に発見している。

余談ながらその先生からボーデの法則を教えていただいた。太陽系の惑星の、太陽からの距離は簡単な数列で表せるという法則で、ティティウス・ボーデの法則ともいう。ここでは詳細は割愛するが、聞いた時はまさかと信じられないだけだったが、惑星の運行が数学的なきまりに支配されていることを中学生ながら感じた経験だった。

α7RM2 + E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS
2021年07月27日 1:06撮影